よくダイエットの記事や動画の解説の中で「筋肉を増やして基礎代謝をUP」などといったフレーズを良く目にすることがあるかと思います。
もちろんこの言葉自体は嘘ではないのですが、ただこの言葉だけが一人歩きしてしまっていて、筋肉というものについて過大に期待されているのではないかと思いましたので解説いたします。
人間が一日で消費するカロリーの大半は基礎代謝によるもの
まず初めに、人間は大きく分けて3つの代謝でカロリーを消費しています。
- 基礎代謝:生体活動の維持に必要なエネルギー
- 身体活動代謝:運動や家事など、身体を動かすときに消費されるエネルギー
- 食事誘発性熱産生:食事をしたときに消費されるエネルギー
これら3つの代謝の一般的な割合は以下のとおりです。
- 基礎代謝 60%
- 身体活動代謝 30%
- 食事誘発性熱産生 10%
今回の筋肉が増えることで影響を与えるのは、1の基礎代謝の部分です。
基礎代謝は年齢によって下がる
基礎代謝というのは基本的に年齢を重ねるごとに下がっていきます。
厚生労働省のWEBサイトを参考にすると、15-17歳をピークに徐々に基礎代謝が下がってきていることが確認できるかと思います。
性別 男性 女性 年齢 基礎代謝 基準値 (kcal/kg/日) 参照体重 (kg) 基礎代謝量 (kcal/日) 基礎代謝 基準値 (kcal/kg/日) 参照体重 (kg) 基礎代謝量 (kcal/日) 1-2歳 61.0 11.5 700 59.7 11.0 660 3-5歳 54.8 16.5 900 52.2 16.1 840 6-7歳 44.3 22.2 980 41.9 21.9 920 8-9歳 40.8 28.0 1140 38.3 27.4 1050 10-11歳 37.4 35.6 1330 34.8 36.3 1260 12-14歳 31.0 49.0 1520 29.6 47.5 1410 15-17歳 27.0 59.7 1610 25.3 51.9 1310 18-29歳 24.0 63.2 1520 22.1 50.0 1110 30-49歳 22.3 68.5 1530 21.7 53.1 1150 50-69歳 21.5 65.3 1400 20.7 53.0 1100 70歳以上 21.5 60.0 1290 20.7 49.5 1020 出典:厚生労働省e-ヘルスネット https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-07-002.html
確かに筋肉を増やすと増える基礎代謝は増えるが・・・
さて、筋肉を増やせば基礎代謝を増やすことができますが、正直ダイエットにどこまで効果があるのかといわれると疑問が残るのが正直なところではあります。
さきほどと同じく厚生労働省のWEBサイトの表を引用しますが、「骨格筋」と書かれている部分が筋肉にあたります。
骨格筋のエネルギー代謝量を見ていただくとわかる通り、筋肉1キロ当たりの消費カロリーは1日あたり13キロカロリーです。
臓器・組織 重量 (kg) エネルギー代謝量 比率 (%) (kcal/kg/日) (kcal/日) 全身 70.0 24 1700 100 骨格筋 28.0 13 370 22 脂肪組織 15.0 4.5 70 4 肝臓 1.8 200 360 21 脳 1.4 240 340 20 心臓 0.3 440 145 9 腎臓 0.3 440 137 8 その他 23.2 12 277 16 出典:厚生労働省e-ヘルスネット https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-07-002.html
食事の管理をして筋肉を1キロ増やしたところで1日当たり消費することができるのは13キロカロリーのみなのです。
頑張って筋力トレーニングをして、適切な食事をした場合でも、人間が増やすことができる筋肉は1年間で数キロ程度といわれていますので、仮に1年間で5キロ筋肉を増やすことができたとした場合、13×5=65キロカロリーが1日で消費することができます。
1年間で23,725キロカロリーとなり、脂肪が1キロ当たり役7,000キロカロリーですので、3㎏と少し分の消費カロリーを増やすことができます。
ただ、65キロカロリーというのはご飯二口分ほどです。3食の食事のうち、二口分のご飯を減らすことができれば同じカロリーを減らすことができると考えればどちらが簡単かお分かりいただけると思います。
筋トレはメリットが沢山ある
ここまで読むと、「筋トレはしないほうがいいのでは?」と感じるかもしれません。しかし、筋トレには多くのメリットがあり、ぜひ日常生活に取り入れていただきたいと思います。ただし、「筋肉を増やせば太らない」といった極端な解釈をするのではなく、正しい知識を持った上で食事と運動を組み合わせることが大切です。
正確な数値を知ることで、より効果的なダイエットや健康管理が可能になります。この情報が、皆さんの食事管理の一助となれば幸いで
おわりに
yb-logではこれからも健康について、仕事について、マネーリテラシーについてなど人生を好転させるための情報を発信していきます。