散歩の健康効果について

皆さんは普段、散歩をしたりしますでしょうか?

散歩が趣味というと「年寄くさい」などと思われるかもしれませんが、散歩の効果をしればそんな気持ちも吹き飛ぶほど、明日から「散歩したい」と思ってしまうかもしれません。

古代ギリシャの医聖と呼ばれているヒポクラテスは「歩くことは人間にとって最良の薬である」という言葉を残しています。今回はそんな散歩の効果について解説してきます。

クリエイティビティ・脳機能向上

 歩くことで血流が促進され、脳への酸素供給が増え散歩は脳を活性化され、海馬(記憶を司る部分)の神経細胞の成長が促さることにより、記憶力や学習能力が向上します、また、新しいアイデアや解決策を生み出す助けになります。

静かな道や自然の中を歩くと、リラックスしながらも思考が深まり、まるで頭の中が整理される感覚があります実際、スティーブ・ジョブズやアインシュタインも散歩を好んでいたと言われています。

睡眠の質の向上・ストレスの軽減

散歩にはほかにもさまざまなホルモンの分泌を促す効果があります。

まず、散歩にはストレスホルモンであるコルチゾールのレベルを下げ、リラックス効果があるとされています。
また 散歩することでセロトニンの分泌が期待できます。
セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれ、心の安定や幸福感をもたらすことで知られていて、特に朝日を浴びながらの散歩は効果的で睡眠の質にも多大な影響があります。

さらに運動によって分泌されるエンドルフィンというホルモンは、天然の鎮痛剤とも言われ、痛みを和らげたり、気分を高揚させたりします。とくに、自然の中での散歩は特に効果的で、「森林浴」として知られてもいますよね。

また散歩によってドーパミンの分泌され、やる気やモチベーションの向上に寄与し新しいことへの挑戦意欲を高めてくれるこうかも期待できます。

歩数について

ではどれくらいの歩数を歩けばいいのか?もちろん全く歩かない人に比べれば、少しでも歩いたほうが健康にいことは間違いありませんが、健康に気を遣うのであれば最低限どれくらい歩けばいいのか知りたいところですよね。

高齢女性を対象にした調査にはなりますが、4400歩ほど歩く方は2700歩の方と比べて死亡率が優位に低下していたとのことです。さらに7500歩まではその関連性は続き、7500歩からその差は落ち着いたのこと。つまり7500歩ほど、つまり1日8000歩を目標にするのが一つの目安になりそうです。

ちなみに厚生労働省が行った「令和4年「国民健康・栄養調査」の結果」によれば、日本人の20歳以上の歩数の平均値は男性で6,465歩、女性で5,820歩で目標の8000歩には幾分か足らない状況となっています。

モチベーション維持のためにスマートウォッチもあり

ここまで散歩の健康効果について解説してきましたが、健康にいいとわかっていたとしてもモチベーションの維持というのは難しいと思います。
そこでお勧めするのがスマートウォッチです。シドニー大学の調査によると、フィットネスアプリやスマートウォッチなどのトラッカーを導入した場合は導入前に比べて、1日あたり約2000歩の増加が確認されたそうです。
スマートウォッチであれば心拍数の計測や時間、GPSがあれば歩いたログなどもチェックできる場合があります。
安いものであれば数千円からありますので、一度試しで導入するのもいいかもしれません。

まとめ

散歩はただ歩くだけの地味な趣味と思う方もいるかもしれませんが、趣味の一部として取り入れることによって、精神の安定化・健康維持・脳の活性化など様々なメリットが隠されています。
朝の20分、近所を散歩することで人生が少しいい方向に向く可能性がありますので、休日などの日には散歩を生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

参考文献
1.Lee IM, Shiroma EJ, Kamada M, Bassett DR, Matthews CE, Buring JE. Association of Step Volume and Intensity With All-Cause Mortality in Older Women. JAMA Intern Med. 2019 Aug 1;179(8):1105-1112. doi: 10.1001/jamainternmed.2019.0899.
2令和4年「国民健康・栄養調査」の結果.https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_42694.html
3.Physical activity levels increased by smartphone apps and fitness trackers.https://www.sydney.edu.au/news-opinion/news/2020/12/22/physical-activity-levels-increased-by-smartphone-apps-and-fitnes.html

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