「お金」とは?機能や役割について

お金は、私たちの日常生活において欠かせない存在です。それは、単なる紙幣や硬貨という物理的なものを超え、経済活動を円滑にするための重要なツールとして機能しています。
昨年より新NISAがスタートし、今まで投資などをしてこなかった層の方たちの多くが投資をするなど、日本にも空前の投資ブームが起きている昨今ですが、そもそも「お金とは何か?」と考えたことはありますでしょうか。

ただの紙であるお金がなぜこれほど重要なのか

皆さん「お金」といっても、よくよく考えるとお金というのは物質としては「ただの質のいい紙切れ」です。
なのになぜそんな紙切れを人間は好んでいるのか、改めて考えると不思議ではないですか。
もともとお金という概念ができる前の時代、私たち祖先は自給自足が前提で暮らしておりました。その後、物々交換という概念が生まれ、石や貝殻などになり、そこからさまざまな形態を経て、現在の形になったとされています。物々交換からなぜ、紙に変わったのかそれは「お金という存在の役割」が大きく関係しているといわれています。
この役割を改めて再認識することでお金との付き合い方がわかってきますので解説していきます。

お金の役割:「モノやサービスの価値を図る尺度」

まず、お金は「価値の尺度」として機能します。これにより、異なる商品やサービスの価値を比較し適切な価格を設定することが可能になります。これは皆さんも生活していく中で十分に実感がわいているでしょう。

お金という概念がなかった場合は、「リンゴ1個とみかん2個は同じ価値」、「バナナ10本とスイカ1個は同じ価値」。など一つ一つの価値の組み合わせを覚えておかなければなりません。
ですが、お金という概念ができたおかげで、「リンゴ1個100円」、「みかんは2個で100円」など、一目で価値を把握することができるようになりました。
ですが、お金という存在を成立させるには「10000円」と書かれたただの紙切れに「10000円の価値がある」と全員が信じる必要があります。その信用を保つために国家や中央銀行がその役割を担っているわけです。
そして何らかの理由により、貨幣価値が通常ではありえないほど下がる、または下がってしまった状況を「ハイパーインフレーション」と呼ばれる状況です。

お金の役割:「モノやサービスの交換の手段」

次に、「モノやサービスの交換の手段」としての役割です。冒頭でもお伝えしましたが、私たちの祖先は物々交換の時代を経て、お金は商品やサービスを効率的に交換するためのツールとして発展しました。
物々交換ではたとえ「同じ価値」であったとしても、自分の欲しい物と相手が交換したい物が合わないと成立しません。ですが、お金という概念が生まれたことによって、この問題を解消することができるようになったことで、現在のような経済活動ができるようになりました。

お金の役割:「価値の保存」

最後に、お金は「価値の保存手段」としての特性を持っています。物質的な商品は時間の経過ととも劣化したり、食品であれば腐ったりしてしまい、価値が変動することがあります。
ですが、お金は一定の価値を保持し続けることができます。腐って価値がなくなることはありません。これにより、将来に向けて資産を蓄えることが可能になりました。
また、その昔は石・貝殻・貴金属などが貨幣としての役割をもちましたが、これらの者は扱うにはあまりに重かったといわれています。紙であれば大量に持っても石などに比べれば軽いですし、保管スペースもあまり必要ではありません。そそのため貴金属から紙へと次第に移り変わったとされています。

お金の役割を理解することはとても大切

ここまでお金の役割を3つ解説をしてきました。

  1. モノやサービスの価値を図る尺度
  2. モノやサービスの交換の手段
  3. 価値の保存

これらの役割を理解することは、お金と上手に付き合うために非常に重要です。人生100年時代と言われる中、長く続く不景気、実質賃金の低下など様々な問題がささやかれている昨今、お金の私たちが生活するためになくてはならないツールであり、その機能や役割について深く考え、賢く利用することが求められています。

お金の流れは社会を動かす血液のようなもので、企業、家計、国・地方公共団体を通じて循環しています、この流れを理解し、自分自身が生涯で得られる収入や必要なお金がどれくらいなのかを考えることは、より良い生活を送るために不可欠です。

お金の知識を理解し人生をより良い方向へ

お金の役割についての基本的な知識を身につけた後は、自分のライフプランを考え、お金をどのように管理し、最大限に活用・投資するかを計画することが大切です。
そのためには、投資についてはもちろん、それに付随するNISA(ニーサ)やiDeCo(イデコ)といった優遇制度、ふるさと納税やポイ活、副業・転職、などの様々な手段があります。すべてを行う必要はありませんが、自分に合った手段を使って人生をより良い方向へ自分の力で向けていく必要があります。

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